石油製品は、内航タンカー、タンクローリー、タンク車(鉄道)およびパイプラインといった輸送手段により、消費者に届けられています。このうち、タンクローリーと内航タンカーで輸送量全体の約90%を担っています。
最近では、物流コスト削減の観点から、道路網の整備もあってタンクローリーの大型化が図られ、内航タンカーからタンクローリーへと輸送のウエイトが移りつつあります。
石油産業は、1996年4月の特石法廃止以降の経営環境の悪化に対処するため、経営全般にわたる合理化・効率化に取り組んでいます。物流部門では、各種の物流手段・施設を効率的に配置・統合するとともに、石油会社間における製品の相互融通の拡大、輸送手段や油槽所の共同利用が進められています。
特に、99年10月以降は、これまでの企業の枠組みを越えた精製から物流部門に及ぶ業務提携や企業統合の動きが相次いで進行しています。これにより精製・流通基地の統廃合あるいは物流情報のシステム化が進み、更なる効率化、コスト削減が期待されています。