空気圧はタイヤの「命」

JAFロードサービス出動理由トップ10

適正なタイヤの使用が、
安全走行の重要な要素といえます。

低いタイヤの空気管理意識

実際に走行しているトラック・乗用車のうち、整備不良率は25.3%と、多くの車が危険なタイヤで走っていました。
その内訳をみると「空気圧不足」が最も多く、次いで「空気圧過多」となっています。じつに、6台に1台が空気圧不足です。

路上タイヤ整備不良率 整備不良の内容

空気圧は自然に低下します

タイヤの空気圧はグラフの通り、自然に低下しています。
乗用車用タイヤは1ヶ月でおよそ5~10%(10~20kPa)低下します。
安全性、快適性、経済性のためにも、月に1度は空気圧の点検を呼びかけましょう。

(2001 JATMA資料)
タイヤ空気圧

タイヤの整備不良によるおそろしいトラブル

スタンディングウェーブ現象

一般走行では、タイヤは真円に近い状態で回転していますが、空気圧不足で高速走行をしていると、真円に戻りきれずにバタバタと波打ち状態を引き起こしてしまいます。
燃費が悪化して不経済なだけでなく、温度があがりタイヤが破壊することもあるので大変危険です。

原因・対策

ハイドロプレーニング現象

一摩り減ったタイヤでぬれた道路を走行すると、タイヤの溝が路面の水を排除しきれなくなり、接地面と路面の間に水膜が入り込み、タイヤが浮き上がって水上を滑るようになります。
車をコントロールすることができなくなるので、大変危険です。

原因・対策

「快適・安全ドライブ」に向けたタイヤのメンテナンス

空気圧をこまめに管理

空気圧の管理はタイヤの基本です。空気圧が低すぎても、高すぎてもタイヤ本来の性能を発揮できません。
また、偏摩耗やスタンディングウェーブ現象を招くなど、損傷の原因にもなります。


空気圧不足の場合

タイヤトレッド面の両肩部に無理がかかっている。

空気圧が不足すると、タイヤ各部の動きが大きくなるため異常発熱が起こり、以下の損傷や現象を起こしやすくなります。

空気圧過多の場合

タイヤトレッド面の中央部だけで接地している。

空気圧過多になると、タイヤは異常な緊張状態となり、緩衝能力が低下し、以下のような損傷を起こしやすくなります。


空気圧不足はわかりにくい

扁平タイヤの空気圧不足は見た目にわかりにくいため、必ずエアゲージによる点検をおこないましょう。

扁平タイヤ・一般タイヤ   スペアタイヤの点検も忘れずに

空気圧の指定は、自動車の取り扱い説明書または車両のドア付近に明示されています。

  • 1. タイヤの空気圧は、走行前のタイヤが冷えている時に点検し、メーカー指定の空気圧に調整してください。
    また、高速道路を走行するお客様のタイヤは、0.2~0.3kgf/cm2高めの空気圧にします。
  • 2. 走行中はタイヤの発熱により空気圧は高くなりますが、増加した分は絶対に抜かないでください。タイヤが冷えると空気圧は元にもどります。
  • 3. 最高限度を超える空気圧を充填しないでください。タイヤ空気圧の最高限度は、速度記号により規定されています。
  • 4. 調整後はバルブからの空気漏れを防ぐため、バルブ口に石鹸水などをつけて空気が漏れないことを確認の上、必ずバルブキャップをつけます。

空気圧不足に「窒素ガス」は有効

現在、タイヤの空気充填に窒素ガスが注目を集めています。
窒素は地球の大気中の78%ほどを占めている気体ですが、この窒素を100%にしてタイヤに入れると、驚くべき効果があります。

窒素ガスの効果

窒素ガスの特性

タイヤの溝の管理

溝の深さが1.6mm以下のタイヤでは走行できません

摩耗が進むと、それにつれて排水性・機動性が低下し、乗り心地も悪くなります。
「道路運送車両の保安基準」の滑り止めの要件の規定では、残り溝が1.6mm未満のタイヤは「整備不良として使用禁止」または「車検不合格」となります。どこか1ヶ所でも下回っていたら、すみやかに新品タイヤへの交換をアドバイスしましょう。


溝スリップサインが使用限度の目安です

スリップサインとは
タイヤには使用限界の目安となるスリップサインが接地部の溝に設けられています。
タイヤがすり減って、残り溝が規定値になると溝がとぎれ、このサインが写真のようにあらわれます。

スリップサインの位置
このスリップサインの位置を示す△印が、タイヤの両側面に表示されます。


タイヤの外観以上をチェックしましょう

キズや異物はありませんか?

小さい傷でも屈伸し続けているうちに成長することがあります。
ラジアルタイヤは徐々に空気漏れをすることが多いので、早期発見・修理が望まれます。
亀裂や損傷の有無を確認することとともに、釘や石などが刺さっていないかなど、異物のチェックもおこないましょう。


異常な摩耗はおきてませんか?

異常摩耗をおこしている場合は、その状態から空気圧の過不足かアライメントの狂いか判断して、早めに必要な調整を行なう必要があります。
摩耗が進行している場合は、早期交換を勧めましょう。


タイヤの位置交換(ローテーション)で異常摩耗を防止しましょう

タイヤは放置しておくと通常前輪タイヤが早めに摩耗してしまうため、定期的(約5000kmごと)に位置交換する必要があります。

FF車の場合   FR車・4WD車の場合

メリット(1)タイヤ寿命の伸長 (2)タイヤ疲労度の均一化

  • ※ FF車は、フロントタイヤが駆動輪と操舵輪を兼ねているので、リアタイヤよりも2~3倍早く摩耗が進みます。
    早めにローテーションをしましょう。

SSマンが貢献できること

プロの立場でお客様のタイヤ安全管理をお手伝いをします。
ひとりでも多くのお客様にタイヤの正しい使い方をアドバイスします。


お客様に伝えます! タイヤの重要な働き

重みを支える ショックを吸収する
パワーを伝える 方向を転換・維持する
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