地震発生時の従業員の行動

(4)被害状況の把握と安全確認


地下タンク漏洩の確認

 地下のタンクは、地震で地盤が液状化した場合でも、破損の危険性はほとんどありませんが、消防法上の危険物である石油類は、火災や爆発のほか、土壌汚染につながる重大なおそれがあることから、急いで地下タンク本体・地下埋設管の漏洩の有無を確認する必要があります。
 地下タンクの在庫量と状態は、地震発生時から一定時間ごとに点検し、結果を「地下タンク漏洩点検表」(様式4)に記録しましょう。時間の経過に伴う変化で異常を判断します。

<「地下タンク漏洩点検表」の記入例> (様式4)

≪注意ポイント≫
  • 点検は1時間ごとに行うのが望ましい。
  • 地震発生後、漏洩が無いことが確認されるまでとします。

 地下タンクの漏洩が確認されたとき、異常の可能性が高いと判断されたときには、なるべく早く、地下タンクの漏洩検査を実施することが望ましいと思われます。

施設・設備の点検

 火災や爆発のおそれがなく、避難の必要がないと判断された場合は、「施設点検表」(様式5)に従って、施設・設備の安全を点検します。

<「施設点検表」の記入例> (様式5)

≪注意ポイント≫
  • 点検項目ごとに点検結果を正常・異常いずれかに○をします。
  • 地震発生直後に正常であっても、その後異常が発生する場合もあるので、一定時間ごとに点検を行います。

 ひとつでも異常のあるときは、さらに詳しく調べ、安全の確保ができるまで営業を中止し、ロープなどにより立ち入りを禁止します。

ガソリンスタンドに被害があった場合の措置

情報収集

 地震発生後、正確な情報もないままに行動すると、最優先にすべきことを誤ったり、効果的な活動ができないことになり、パニック状態を招くばかりか、かえって被害を拡大させてしまうことにもなりかねません。
 災害の状況を把握するとともに、周辺の被害状況、道路情報などを集め、危険がないか確認しましょう。
 テレビやラジオ、自治体などの情報を確認しましょう。
 電話はなるべく使わないようにしましょう。
 大規模な地震が発生した場合には、ライフラインが機能しなくなることが予想されます。電話・テレビなどが使用できないとき、頼りになるのがカーラジオや携帯ラジオです。ラジオで災害情報や道路情報などを収集しましょう。

<参考:阪神・淡路大震災のライフラインの復旧日数>

<ラジオの周波数>
  • ラジオ福島
    福島局1458kHz、郡山局10988kHz、若松局1395kHz、いわき局1431kHz、原町局801kHz
  • NHK(第1)
    福島1323kHz、郡山846kHz、会津若松1161kHz、西会津1368kHz、田島1341kHz、只見1584kHz、原町1026kHz、双葉1161kHz、いわき1341kHz
  • FM福島
    福島・郡山81.8MHz、会津若松82.8MHz、白河79.8MHz、原町・相馬78.6MHz、いわき78.6MHz
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